「トレーサビリティ」は農業に於いて使用される場合「流通履歴記録制度」とも呼ばれます。農産物について言えば「農産物の流通履歴ルートを追跡することが可能」ということ。つまり全ての農産物の生産・加工処理・流通・販売といった各工程に於いて、生産者と流通業者により、食品の流通履歴等の関連情報が詳細に記録され、消費者は農産物の生産販売に関する工程を追跡することで、各製造工程の重要な情報を知ることができるのです。

消費者と生産者双方向の流通チェーンによって出来ている追跡システムです。消費者は農産物自体を追跡できるだけでなく、それの全過程を知ることができます。生産者、集荷と等級付けを担当する集荷市場、物流業者、販売ルート(スーパー・量販店・卸売り市場)といった流れです。そこで私たちは農場から食卓に届くまでのルートの記録を「流通履歴」と呼んでいます。


国民に安全な食品を提供するには、生産から消費までの各行程で等しく安全管理されることが必要です。先ずは、農業生産環境を厳しく管理します。土壌や水が廃棄物・排ガス・排水により汚染されて農産物に重金属・有毒化学物質・生物が混入することのない環境を作ります。次に、農産物は農場(牧場)での生産において、農薬・動物用医薬品・飼料・添加物を適正に使用し、残留薬物が衛生安全に求められる基準に不適合にならないようにします。さらに、農産物の冷凍・冷蔵・輸送・加工もまた食品の品質、衛生、安全面に影響を与えるため、食品加工工場の原料品質・工場設備・加工製法の全てを食品安全の条件に適合させる必要があります。市販されている食品の保存が不適当だったり長期間放置されれば品質は変化します。このことから、健全な食品安全体系には生産環境の維持と保護、農産物の流通安全管理、および市販食品の検査、消費サイドからの追跡が包括されるべきです。農産物流通履歴管理システムは食品安全体系の重要な一環なのです。

生活水準が上がるにつれ、消費者の食品品質と衛星安全に対する要求は高まっています。そのため、アメリカ・ヨーロッパ・日本などの先進諸国では農産物流通履歴システムを導入し始めました。農産品の畑での生産から消費者までの全流通過程の記録をワンセットにし、さかのぼって追跡できるシステムを提供することで消費者の安全を保護しています。消費者は購入した産品の生産者・生産販売作業過程・農産物安全管理・残留農薬検査管理を調べることができます。

今後この制度は主要な青果・養殖魚類・鶏・鶏卵などの産品の間に広く普及してゆき、また台湾農産物の安全農業情報サイトもまた次第に確立されていくことでしょう。

私たちは農業委員会が農産物生産履歴管理システムプロジェクトを立ち上げたことを喜ばしく思っています。しかし農産物履歴制度の確立は机上の作業ではありません。そのポイントは情報システムにではなく、生産販売安全管理にあるのです。つまり、記載される各段階での作業の確実性なのです。もし記載に不実があれば消費者の信頼は得られずこの制度はあっという間に中味のない有名無実化されたものになります。ですから、農業行政機関が指導・監督を行い農民の自主管理および農業団体(特に生産販売グループ)の有効な制御管理が重要となってくるのです。私たちは農産物履歴管理制度が順調に普及し確実に定着することを願っています。業者が正しい記録を提供し、消費者の双方向追跡が可能になれば悪質食品の氾濫を根絶できるのです。